122nd JFES Chapter Meeting

来る12月6日に下記の要領にて122nd JFES Chapter Meetingを開催します。参加ご希望の方は11月24日までにこちらから登録をお済ませください。

対面・オンライン併用のハイブリッド方式での開催を予定しております。皆様の奮ってのご参加をお待ちしております。懇親会は希望人数次第で実施の可否を判断します、一週間前ごろに可否は連絡します。

Date & Time: December 6th, Wednesday, 15:30 – 17:30 (JST)

Place: JAPEX Head Office (1-7-12, Marunouchi, Chiyoda-ku, Tokyo), 1901 Meeting Room https://www.japex.co.jp/en/company/overview/access/

Online Participation: The access link will be informed to registrants

Program

Presentation1 *日本語/Japanese

<Title> 地熱地域におけるDASの有用性と課題:新しい調査法の開発について

Benefits and Challenges of DAS in Geothermal Areas: Development of New Survey Methods

<Speaker> 青木直史(Mr. Naoshi Aoki)(株)地球科学総合研究所(JGI, Inc.

<Language> Japanese

<Abstract>
DAS
は光ファイバケーブルの全長をセンサ化し、時空間の連続的な振動計測を可能とする。地震学や地下探査の分野では、従来の地震計を用いる調査法では実現が難しい稠密長大な観測記録を、効率的・経済的に収録できる利点を活かして、光通信網を利用した地震観測や、坑井内光ファイバと地表震源を用いて行う弾性波探査(DAS-VSP)の事例が増加している。
本講演では地熱地域におけるDASの有用性と課題について紹介する。地熱開発分野では地熱流体の流路あるいは貯留の場となる開口断裂系の位置と広がりの把握が求められるが、DAS-VSPではVSP反射記録や速度分布の取得を通じてこれを行う。正確な構造把握に役立つ調査法として期待される一方で、地熱地域では最適な位置に震源を配置できない場合も多く、地表条件に左右される問題があった。JOGMEC「坑井近傍探査技術」ではこの問題の緩和のため、地震波の通過に伴い断層などで発生する散乱波・回折波に注目し、その発生源の可視化を目的とする調査法(「開口断裂系探査法」と呼称)の開発に取り組んだ。DASは光ケーブル長手方向の振動に感度を持つため、坑井近傍の散乱波や回折波のS波成分の観測に有利と考えられる。実証試験では坑井内DASで観測されたAE記録から回折イベントを抽出し、回折強度分布の作成を行った。この記録は既往の地表反射法記録との比較から、坑井から数百m離れた断裂帯を捉えていることが明らかとなった。本手法は散乱・回折の微弱な信号の収録が可能な静穏な坑井における、新たな断裂系探査の手段になると考えられる。

Presentation2 *日本語/Japanese

<Title> CCSで再注目される応力評価
Importance of stress evaluation in CCS

<Speaker>柏原功治(Mr. Koji Kashihara)石油資源開発(株) (英:Japan Petroleum Exploration Co., Ltd.)

<Language> Japanese

カーボンニュートラル達成のためのCCSへの注目が集まる中、ジオメカニクスの理解の重要性が指摘されている。CO2圧入に伴って地下の応力状態が変化し、これが圧入層や遮蔽層の変形や破壊を誘発して、坑壁安定性や断層安定性に影響する可能性がある。CCSの実施に際しては、CO2圧入前の応力状態を把握し、圧入による応力変動を予測することが求められるようになると考えられる。本講演では、坑井沿いの1Dジオメカニカルモデリングにおいて実施される地下応力状態の評価の手順を振り返った後、その推定が困難であるが故にジオメカニクス諸問題の評価の不確実性に直結する最大主応力について、その推定への挑戦の取り組みを紹介する。CO2圧入に伴う応力変動に関しては、貯留層内部に留まらず、遮蔽層や基盤岩など貯留層外部の応力変動にも関心が高まっている。流動-力学連成シミュレーションの技術を活用して貯留層内外の応力変動を考察する。また、地層流体と異なる温度でのCO2圧入に際して熱応力の影響が改めて重要視されている。熱応力による坑壁安定性への影響についても議論する。